2006シーズンは、いろいろと失敗しました。特にタイガーヒル産なんか1匹も採れてません。(飼育記録では紹介していませんが、ガントク産、カリンポン産はそこそこ採れてますよ。)
ということで、これまでの失敗を元にアンテブリードの基本事項をOKD的にまとめます。
○ペアリング
アンテの成熟は一般的に羽化後6ヶ月というのが通説ですよね。でもこれでは早過ぎると思います。特に大型個体は。OKD的に1年は必要と考えます。
ペアリング自体は簡単です。アンテは♂♀一緒にすると、速攻で人間様の前でおっぱじめるので。なのでハンドペアリングがいいですね。
OKD的に、このハンドペアリングで成熟具合もなんとなく分かるようになった気がします。当然個体差もあると思いますが、未成熟の♂は交尾時間が短いです。成熟個体は5分以上合体(挿入)しているのに対し、未成熟個体は1分以内に離れてしまいます。
また、♀ですが、成熟個体は♂に誘われると、必要以上にオシリを上げてOKサイン出します。あと♂が近づくと「パキパキ」音を出します。
実際採卵、孵化に成功したペアの交尾は、「♀は嫌がることなくオシリを上げ、挿入時間は5分以上。」でした。この条件が満たないペアの♀は、「産まない、産んでも無精卵で腐る。」といった具合。
我が家のアンテは例外無くこのケースが当てはまりました。
それとどこかのHPか本で、「未成熟♂の精子を受け入れた♀は、その種無し精子を生涯貯蔵し、以降、成熟した♂と交尾させても有精卵を産まない。」と聞いたことがあります。
無精卵で失敗続きのタイガーヒル産を2007年7月、懲りずにペアリング、産卵セットしました。今まで(6回失敗)は毎回交尾時間1分以内だったのに対し、今回の交尾はだいたい5分ありました。なので今回7回目の産卵セットはいける気がします。これでダメなら上記の「種無し精子貯蔵説」は本当かもしれませんね。なおこのペアは♂:80mm、♀:49.8mmで、2007年7月現在♂は羽化後15ヶ月、♀は1
8ヶ月経過しています。
○産卵セット
OKDのアンテ用産卵セットは超簡単でお安いです。まず、ケースは100均の米びつ。容量は4.2Lなり。(実際に測ってませんがそう表記があります。)このケースにまず、下3cmアンテマットをガチ詰めします。購入時のまま、加水もガス抜きもしません。その上に3cm、幼虫マット飼育で使用した廃マットをガチ詰め。(どの種類のクワの廃マットでもOK。)廃マットを使うのは新品のマットがもったいないから。ほとんど最下層のアンテマットにしか産みませんから。
その上に適当にアンテマットを振りかけて、ゼリーを2,3個セットして完了!!最後のアンテマットは転倒防止の足場になるように、あえて砕かずごろごろのダマで。
うちのアンテはこのセットで皆産んでくれます。あとヒラタもこれで行けます。
ただアンテでネックになるのが温度です。難しいです。20℃で爆産する♀もいれば、爆睡する♀もいます。なのでOKDは22℃〜24℃で管理しています。
あ、OKDが愛用しているマットは「ドルクスキング」さんのアンテマットです。宣伝したのでドルクスキングさん、アンテマットどっさり送って下さい。
○♀抜き、割出のタイミング
セットして1週間もすればケース底にタマーゴがいくつか見えるはず。そして、1ヶ月程度経てば、♀がエサを食べにマット上に出てきます。その時が♀をセットから抜くタイミング。
割出は、♀を抜いてから最低2週間後。2週間あればほぼ孵化しています。もしこのタイミングでタマゴが出てきた場合は、マットに戻さずに、ティッシュに水を適度に含ませたもので保管した方が孵化率がいいです。
以前、マットに窪みを作ってそこに1個づつ入れて管理したタマゴが、2ヶ月たっても「孵化もせず腐りもせず」といったおかしな事がありました。しかし、そのタマゴをティッシュ管理に変えてみたら、そのタマゴ、なんとその翌日に孵化しました。マット管理時も適度に霧吹き(タマゴには直接かけない)はしていたので、水分不足では無いです。恐らくなんらかの雑菌が影響していると思うのですが、詳しくはわかりません。
以上、ペアリングから割出まで、OKD的なブリード方法を紹介しましたが、いかがでしたか?ずいぶんと偏った考察になっちゃいましたね。
そこで、全国のアンテファンのブリード技術向上を目的として、掲示板にて、アンテのブリードについて、皆さんの経験談、考察、成功or失敗談みたいなものを募集します。「我が家のアンテは羽化後2ヶ月で産んだよ。」とか、「交尾時間は平均○分ぐらいだよ。」みたいな感じで、どしどしカキコして下さい。
画像左:C・Line血統(カリンポン産) 画像右:スーパーガントク血統(ガントク産)
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